もう怖くない!精神科の初診で聞かれること完全ガイド|~医師の意図・答え方のコツ・症状メモの作り方を徹底解説~

📅2025/10/24

「なんだかずっと気分が晴れない…」
「もしかしたら、専門の先生に相談した方がいいのかもしれない…」

そう思い立ち、精神科や心療内科の受診を考え始めたあなたへ。
初診を前に、
「何を、どう話せばいいんだろう…」
「うまく伝えられなかったらどうしよう」と、大きな不安を感じていませんか?

その気持ち、とてもよく分かります。初めての場所、しかも自分の心の内を話すとなると、緊張するのは当然のことです。

でも、安心してください💖💖

この記事では、精神科の初診で実際に何を聞かれるのか、そして自分の状態を的確に伝えるためのコツを、どこよりも詳しく、具体的に解説します。
さらに、この記事を読むだけで準備が整う「そのまま使える症状整理メモ」のテンプレートもご用意しました。

この記事を最後まで読めば、初診への漠然とした不安は「こうすれば大丈夫」という自信に変わるはずです。あなたの勇気ある一歩を、この記事が全力でサポートします。

1. まずは安心してください。精神科の初診は「あなたを知る」ための対話です😊

まず、最も大切なことをお伝えします。精神科の初診は、あなたを問いただしたり、評価したりする場では決してありません。
医師とあなたが「これから一緒に、どうすればもっと楽になれるか」を考えるための、最初の作戦会議のようなものです。
多くの方が、こんな不安を抱えています。
  • 「うまく話せる自信がない…」
  • 「話している途中で、感情的になって泣いてしまうかもしれない…」
  • 「何から話せばいいのか、頭の中がごちゃごちゃでまとまらない…」

これらは、まったく心配いりません!!

精神科の医師は、心の悩みを抱える方の話を聴くプロフェッショナルです。
話がまとまらなくても、言葉に詰まっても、涙が出てきても、一つひとつ丁寧にあなたのペースに合わせて話を聞いてくれます。
初診は一般的に、以下のような流れで進みます。

1.予 約: 電話やWebサイトから予約を取ります。
2.来 院: 保険証を提示し、問診票を記入します。
3.診 察: 医師と対話します。(ここがこの記事のメインテーマです)
4.検 査: 心理検査や血液検査などを行う場合があります。
5.会 計: 診察料を支払い、次回の予約を取ります。

初診の目的は、医師が一方的に質問することではなく、あなたが安心して悩みを打ち明け、一緒に問題解決のスタートラインに立つこと。
それをまず、心に留めておいてください。

2.【最重要】精神科の初診で聞かれる「5つのこと」と伝え方のコツ💪

それでは、いよいよ本題です。初診の診察では、どのようなことを中心に聞かれるのでしょうか。
ここでは、特に重要な5つの質問カテゴリーについて、

「なぜその質問をされるのか(医師の意図)」
「どう答えるか(伝え方のコツ・具体例)」をセットで徹底解説します。

    ①一番つらい症状について:「今、何に一番困っていますか?」

    これは、ほぼ間違いなく最初に聞かれる質問です。

    🤍医師の意図は?
     あなたが抱える多くの悩みの中で、最も解決したい問題、つまり治療の優先順位を把握するためです。
     心の不調は、気分の落ち込み、不安、不眠、意欲の低下など、様々な症状が絡み合って現れます。
     その中で、あなたの生活に最も大きな支障をきたしているものが何かを知りたいのです。

    💖どう伝える?
     漠然と「辛い」「しんどい」と伝えるだけでなく、
     「いつから、どんな時に、どのくらい」を付け加えると、より具体的に伝わります
     「気分の問題」だけでなく、「身体に出ている変化」も一緒に伝えるのが非常に重要なポイントです。

    【伝え方の具体例】

    NG例🙅‍♀️
     ・なんだか、やる気が出なくて辛いです。

    OK例🙆‍♀️
     ・1ヶ月くらい前から、特に朝、ベッドから起き上がるのがとても辛いです。
      仕事に行かなくては、と思うだけで涙が出てきて、動悸がするようになりました。
     ・ここ2週間ほど、理由もないのに急に息苦しくなる発作が起きます。
      特に電車の中で起きることが多く、『このまま死んでしまうんじゃないか』という恐怖で、外出するのが怖くなってしまいました。

    ②症状の経過について:「その症状は、いつから始まりましたか?」

    現在の症状と合わせて、その症状がどのように変化してきたかを聞かれます。

    🤍医師の意図は?
     症状が始まったきっかけや背景を探り、診断の重要な手がかりにするためです。
     例えば、大きな環境の変化(転職、引っ越し、人間関係の変化など)や、
     強いストレスを感じる出来事がきっかけになっているケースは少なくありません。

    💖どう伝える?
     正確な日付まで思い出す必要はありません。
     「〇ヶ月くらい前」「去年の春頃」といった、おおよその時期で大丈夫です。
     思い当たるきっかけがあれば、ぜひ伝えましょう。
     事前に簡単な時系列メモを作っておくと、スムーズに話せます。

    【伝え方の具体例】

     ・症状が出始めたのは3ヶ月ほど前です。ちょうど部署が異動になり、新しい上司と合わないことで悩んでいた時期と重なります。
     ・はっきりとしたきっかけはないのですが、思い返せば半年前の出産後から、気分の浮き沈みが激しくなったように感じます。

    ③日常生活への影響について:「眠れていますか?食事はとれていますか?」

    睡眠や食事は、心の健康状態を測る大切なバロメーターです。

    🤍医師の意図は?
    心の不調が、生命維持に不可欠な基本的な生活機能に、どれほど深刻な影響を及ぼしているかを把握するためです。睡眠や食事が著しく乱れている場合、心身ともにエネルギーが枯渇しているサインであり、早急な休息や介入が必要だと判断する材料になります。

    💖どう伝える?
    「はい/いいえ」だけでなく、「以前の自分と比べてどう変わったか」を具体的に伝えましょう。睡眠、食欲のほか、仕事や学業、趣味、人付き合いの変化についても話せると、より多角的にあなたの状態が伝わります。

    【伝え方の具体例】

    睡眠🧸
     以前はすぐに眠れたのですが、最近は布団に入って2時間以上寝付けません。
     夜中に何度も目が覚めてしまい、朝もすっきり起きられません。

    食事🍔
     全く食欲がなく、一日一食、ゼリー飲料などで済ませることが増えました。
     大好きだった甘いものも、美味しいと感じられなくなりました。

    趣味🎀
     毎週楽しみにしていた**ドラマを見ても、内容が頭に入ってきません。
     友達からのLINEに返信するのも億劫で、何日も未読のままです。

    ④あなた自身のことについて:「お仕事やご家族について教えてください」

    少しプライベートに踏み込んだ質問をされることもあります。

    🤍医師の意図は?
     あなたのストレスの原因がどこにあるのか、
    また、不調になった時にあなたを支えてくれる環境(サポート)がどのくらいあるのかを把握するためです。
    決して、あなたを詮索したり、個人的な好奇心で聞いているわけではありません。

    💖どう伝える?
     職種や家族構成などを、差し支えない範囲で簡潔に伝えれば十分です。
     もし、どうしても話したくない、答えにくいと感じた場合は、正直に「今はそのことについては、話 すのが辛いです」と伝えて全く問題ありません。
     無理に話す必要はありません。

    【伝え方の具体例】

     ・仕事は事務職で、一人暮らしです。実家は少し離れたところにあります。
     ・結婚しており、夫と小学生の子供が一人います。仕事のことは夫にも相談しています。

    ⑤治療への希望について:「これから、どうなっていきたいですか?」

    診察の最後に、今後の治療方針について話す時間があります。

    🤍医師の意図は?
     あなたと医師とで、治療のゴールを共有するためです。
     治療は医師が一方的に進めるものではなく、あなたの希望や意思を尊重しながら、二人三脚で進めていくものです。

    💖どう伝える?
     「専門家じゃないから分からない🥺」と思わず、あなたの正直な気持ちや希望を伝えましょう。
     具体的な目標でなくても構いません。

    【伝え方の具体例】

     ・とにかく、夜ぐっすり眠れるようになりたいです。
     ・仕事に行くのが辛いので、もし可能であれば、しばらく休むための診断書をいただけないか相談したいです。
     ・薬を飲むことには少し抵抗があります。まずはカウンセリングなど、薬以外の方法で試せることはありますか?
     ・まずは、このどうしようもない不安な気持ちを、少しでも和らげたいです。

    3.【テンプレート付】これさえあれば安心!初診でそのまま使える「症状整理メモ」📝

    ここまで読んで、「聞かれることは分かったけど、いざとなるとやっぱり話せるか不安…」と感じる方もいるでしょう。
    そんなあなたのために、初診に持っていき、最悪そのまま医師に見せるだけでもOKな「症状整理メモ」のテンプレートをご用意しました。
    これをコピーして、事前に書き出しておくだけで、心の負担が驚くほど軽くなります。


    【精神科初診用 症状整理メモ】
    (1) 一番つらい・困っている症状はなんですか?
    (例:朝起きられない、涙が止まらなくなる、電車に乗ると息苦しくなる)

    (2) その症状は、いつから始まりましたか?
    (例:約3ヶ月前から)

    (3) きっかけとして思い当たることはありますか?
    (例:仕事で部署が異動した、人間関係のトラブル)

    (4) 身体にはどんな症状が出ていますか?(複数回答可)
    • 睡眠: (例:寝つきが悪い、夜中に何度も起きる、朝早く目が覚める)
    • 食事: (例:食欲がない、味がしない、逆に食べ過ぎてしまう)
    • その他:(例:頭痛、めまい、動悸、腹痛、吐き気、ひどい肩こり、常に体がだるい)

    (5) 生活や気持ちの面で、以前と変わったことはありますか?
    (例:好きだった趣味が楽しめない、人と会うのが億劫、集中力が続かない、イライラしやすくなった)

    (6) これまで、この症状に対して自分で何か試したことはありますか?
    (例:市販の睡眠改善薬を飲んだ、友人に相談した)

    (7) 医師に特に聞いておきたいことはありますか?
    (例:薬の副作用について、治療にかかる期間の目安)

    (8) 治療に対する希望はありますか?
    (例:診断書がほしい、薬はなるべく使いたくない、とにかく楽になりたい)


    このメモを準備しておけば、診察中に頭が真っ白になってしまっても、伝えたいことの要点を確実に伝えることができます。

    4. 精神科の初診「よくある疑問」 Q&A🙋‍♀️

    最後に、多くの方が抱く初診に関する細かい疑問について、Q&A形式でお答えします。


    Q. 診察時間はどのくらい? 料金はいくら?💰
    A. 診察時間は医療機関によりますが、初診は話をじっくり聞くため30分〜60分程度と、再診より長く時間を取っていることが多いです。
    料金は、保険適用(3割負担)の場合、診察料だけで2,500円〜4,000円程度が目安です。
    これに加えて、検査料や薬代、診断書代などが別途かかる場合があります。当日は1万円ほど持参すると安心でしょう。


    Q. 初診でいきなり病名を診断されるの?🧑‍⚕️
    A. 必ずしも初診で確定診断がつくわけではありません。
    医師は初診での情報をもとに「うつ状態」「不安障害の疑い」といった形で、暫定的な診断(見立て)を伝えることが多いです。
    診断よりも、まずはあなたの辛い症状を和らげる治療を優先します。


    Q. 薬や診断書はすぐにもらえる?💊
    A. 症状に応じて、初診当日から薬が処方されることはよくあります。
    診断書も、医師が必要と判断すれば当日に作成してもらえます。希望する場合は、診察の際に正直にその旨を伝えましょう。


    Q. 話したくないことは、無理に話さなくてもいい?🙊
    A. もちろんです
    答えにくい質問には「今は話したくありません」「少し考える時間をください」と伝えて大丈夫です。
    信頼関係を築きながら、話せるタイミングで話せれば問題ありません。


    Q. 予約がなかなか取れない時はどうすればいい?🕰️
    A. 人気のクリニックは数ヶ月先まで予約が埋まっていることもあります。
    複数のクリニックに問い合わせてみましょう。
    また、地域の保健所や精神保健福祉センターでは、専門の相談員に無料で相談でき、受診可能な医療機関の情報を教えてもらえることもあります。
    一人で抱え込まず、そうした公的な窓口を利用するのも一つの手です。

    まとめ💞

    精神科の初診は、決して怖い場所ではありません。
    あなたの辛い状況を理解し、専門的な知識でサポートしてくれるパートナーを見つけるための、希望に満ちた第一歩です。
    この記事のポイントをもう一度振り返りましょう。

      • 初診は「あなたを知る」ための対話の場。うまく話せなくても大丈夫。
      • 聞かれることの中心は「症状」「経過」「生活への影響」など5つのこと。
      • 「なぜ聞かれるのか」を理解すれば、安心して答えられる。
      • 事前に「症状整理メモ」を準備しておけば、百人力。

    この記事が、あなたの不安を少しでも和らげ、勇気を持ってクリニックの扉を叩くための後押しとなれば、これほど嬉しいことはありません。
    あなたの心が、一日も早く晴れやかになることを心から願っています。

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