本を読んでも内容を忘れてしまうのは、努力不足ではありません
📅2026/05/01

― 福祉の現場から伝えたいこと ―
「せっかく本を読んだのに、内容をほとんど覚えていない」
「前に読んだはずなのに、うまく説明できない」
こうした悩みは、福祉事業所の現場でもよく耳にします。
そして多くの方が、そのたびに自分を責めてしまいます。
「自分は理解力がないのではないか」
「ちゃんと読めていないから忘れるのだろう」
けれど、私たちは支援の現場でこう感じています。
本を読んでも内容を忘れてしまうことは、努力や能力の問題ではありません。
「覚えられない」ことが、つらさになってしまうとき
利用者の中には、
- 本を読むのに時間がかかる
- 読み終えても内容が頭に残りにくい
- 感想や要点を言葉にするのが難しい
と感じている方が少なくありません。
その背景には、日々の疲れや緊張、不安、集中のしづらさなど、
さまざまな要因が重なっています。
それでも周囲と比べてしまい、
「自分はできない」「向いていない」と思い込んでしまう。
この自己否定の積み重ねが、本人をますます苦しくさせてしまうことがあります。
本の内容を忘れてしまうのは、特別なことではありません
実は、本を読んでも内容をすべて覚えていられる人のほうが少数です。
多くの人は、時間が経つにつれて細かな内容を忘れていきます。
これは「ダメなこと」ではなく、
人の脳が自然に行っている働きの一つです。
本を読んでも忘れてしまう理由や、
なぜ記憶に残りにくいのかといった仕組みについては、
こちらの記事で詳しく紹介しています。
👉 「せっかく読んだ本の内容、なぜ忘れてしまう?」
支援の現場で大切にしたい、3つの視点
1.「覚えること」を目的にしすぎない
読書は、覚える量を競うものではありません。
どれだけ覚えたかよりも、読んでいる時間に何を感じたかを大切にしたいと考えています。
2.何度聞いても、何度話してもいい関係
同じことを繰り返し話したり、忘れてしまったりすることは、
怠けでも甘えでもありません。
安心して繰り返せる関係性そのものが、支えになります。
3.「できなかった」より「向き合った体験」を大切に
最後まで読めなくても、
少しページを開いた、文字を追ってみた、という体験自体に意味があります。
その一歩を、私たちは大切にしたいと思います。
読書が苦手でも、学びは確かに残っています
たとえ内容を言葉で説明できなくても、
- 読んでいる時間に少し気持ちが落ち着いた
- 新しい考え方に触れた気がした
- 「また読んでみようかな」と感じた
こうした感覚は、その人の中に確かに残っています。
学びは、必ずしも「記憶」としてはっきり残るものばかりではありません。
生活や行動の中に、少しずつにじみ出てくるものでもあります。
私たちは「忘れてもいい学び」を支える場所でありたい
福祉事業所は、「できる・できない」を判断する場所ではありません。
その人が安心して過ごし、挑戦し、立ち止まれる場所です。
本を読んで忘れてしまってもいい。
うまく説明できなくてもいい。
それでも、その時間に向き合ったこと、感じたことには意味があります。
私たちはこれからも、
「覚えられない自分」を責めなくていい支援を大切にしていきたいと考えています。
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