精神科に行くべきか迷ったとき|専門家を頼る目安
📅2026/06/04

精神科の受診はどれくらい増えているのか
精神科の受診者数は長期的に増加傾向にあります。
厚生労働省の公的データでは、精神疾患の外来患者数は約10年程度で倍増し、2020年時点では約586万人に達しています
また、2017年から2020年の間でも外来患者は大きく増加しており、短期間で見ても通院する人は増えていることが分かります
一方で入院患者は減少しており、精神医療は入院中心から外来中心へと移行しています。
このように、精神科の受診は特別なケースに限られるものではなく、日常的な医療として利用される方向に変化しています。
精神科の判断は「症状」ではなく「全体の状態」で考えられる
精神科を受診するかどうかについて、明確な数値の基準は公的には示されていません。
そのため医療の分野では、症状があるかどうかだけではなく、生活への影響や状態の続き方、変化の広がりを含めて全体として捉える考え方がとられています。
単に「つらいかどうか」ではなく、どのような状態にあるのかを整理することが判断の軸になります。
日常生活に影響しているかを見る
精神的な負担があっても、生活に影響が出ていない段階と、影響が出ている段階では意味合いが変わります。
これまで問題なく続けられていた作業に集中できなくなったり、思うように進まなくなったりする場合は、生活の中での機能がうまく保てていない状態と捉えられます。
さらに、出勤や外出が負担に感じられたり、日常的なことに手が回らない状態になっている場合には、生活全体への影響がはっきりと表れている状態になります。
こうした変化が見られるときは、状態をより丁寧に確認する必要が出てきます。
状態がどのくらい続いているか
気分の落ち込みや不安、不眠などは一時的に起こることもありますが、それが長く続いている場合には見方が変わります。
数日で落ち着くものと、同じ状態が続いているものでは背景の捉え方が異なります。
時間が経っても変化が見られない場合には、一時的な反応ではなく、全体としてのバランスの変化として扱われることがあります。
変化が複数に広がっているか
精神的な不調は気分だけにとどまらず、睡眠や食欲、行動、人との関係などにも影響が広がることがあります。
例えば、気分の変化に加えて生活リズムが崩れたり、人との関わり方が変わったりする場合には、個別の問題ではなく全体として状態を捉える必要が出てきます。
複数の側面に変化が見られるときは、状態全体の整理が必要になる場面と考えられます。
社会的な関係の変化
人との関係や社会とのつながりにも影響が及ぶことがあります。
人と会うことが減ったり、これまで負担に感じていなかった関係にストレスを感じる場面が増えたりする場合は、生活の範囲を超えた変化として表れています。
こうした変化も、状態を考えるうえでの重要な手がかりになります。
自分だけで整えられる状態かどうか
休養や生活の工夫によって回復する場合もありますが、それでも変化が見られない場合には考え方が変わります。
時間を置いても改善しなかったり、同じ考えが繰り返し浮かんで整理できない状態が続いたりする場合には、自分だけで対処することが難しくなっている可能性があります。
この段階では、外からの視点を取り入れることが検討されます。
周囲の変化と自分の感覚
自分では大きな変化を感じていなくても、周囲から様子の違いを指摘されることがあります。
こうした外からの気づきは、自分では把握しきれない状態を知る手がかりになります。
また、自分自身でもどう対応すればいいか分からない状態が続く場合、その困り感自体が整理を必要とする状態と捉えられることがあります。
専門家を頼る目安として考えられること
精神科の受診は、単純な基準で線引きされるものではありません。
生活への影響が出ているかどうかや、状態が続いているかどうか、そして自分で整えられる範囲にあるかどうかといった点を踏まえながら、専門的な対応が必要な状態かどうかで考えられます。
こうした視点で整理することで、受診をするかどうかをより現実的に捉えることができます。
次に考えること
ここまで整理すると、実際に精神科を受診した場合にどのような流れで進むのかが次の疑問になります。
ただし、すべてのケースで最初から医療につながる必要があるわけではありません。
状況によっては、生活面や制度面の整理から進めた方がスムーズな場合もあります。
そのようなときに利用されるのが「相談支援」です。
相談支援では、現状を整理しながら、医療や福祉を含めた全体の方向性を一緒に考えていくことができます。
▶︎【相談支援とは何か?どこで受けられるのか現場視点で解説】
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転記元(出典)
(精神疾患の外来患者数の推移グラフを確認できます)
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